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2019年も早くも3月ですが、今年1月頭のレジュメと比べてると、レジュメが見違えるほど改良されていることに気づきました。順番としては、
- VMockというオンラインソフト(フレッチャー生は無料で使えるツール)を利用。尚、VMockとはレジュメをアップロードすると1,2分でスコアリングしてくれて、点数と改善ポイントを大量に返してくれる優れもの;
- フレッチャーのキャリアアドバイザーに繰り返し見ていただきました。システムが判別しないけれど大事なポイントについて、またフレッチャーでの学びとリアルワールド(特に志望先の業界)のニーズを結び付けられているか、など、幅広い事柄をFace to Faceやメールで教えてもらいました。
- 国連や世銀に務めている先輩方や、国連代表部の先輩に見ていただきました。組織に特有の要素などを含んだ「読んでもらえる」「好まれる」「書類選考に通過しやすい」レジュメになっているかどうかや、そもそもこれまでの経歴と応募を想定しているポストが合致しているか、など、大変貴重なコメントをいただけました。
(そんな先輩や知り合いなんて周りにいないよ、という方もご安心ください。私がアドバイスをいただいた先輩は5名を超えますが、元からたまたま知っていた方は1名のみ、つまり、国連や世銀に勤務している方に何人も出会えたのは大学院進学後です。)
という流れを経て改良されてきたわけです。見てくださった皆様に本当に大感謝です。そして一体何が変わったのかというと、上の目次の通りかと思います。ひとつずつ簡単に見ていきます。
読み手に伝わりづらい部分を修正
ある物事を「(自分が)わかること」と「(人に)伝えること」とでは、求められる理解の深さや消化の程度が全然違うということは、肌感覚で理解している人も多いと思うのですが、履歴書、特に職歴についても全く同じことが当てはまります。
冗長にならないように、というのは大事なのですが、簡潔に説明しようとして情報を省略したり絞り込んでいるうちに、「読み手には必要な前提なのに、書き手にとっては当たり前な前提なのでうっかり省いてしまう」なんてことが起きたりします。自分ではなかなか気づかないので、誰かに見てもらうのが一番だと思います。
(とはいえ、レジュメは人それぞれの「好み」がかなり出るので、見てもらったからといってその通りに直さないといけないわけでは全くないです。何人かに見てもらってアドバイスを頂いたら、あくまで自分が「あ、確かにそうだな」と納得したところを、修正していけば良いと思います。これは以下の4項目でも全て同様です)
控えめな文章を、盛り気味かつ募集要項に合った文章に変更(あくまで嘘は書いていない)
英文履歴書の職歴等の欄では、具体的な実績を記載する際に基本的にAction verbの過去形から箇条書きをスタートします。その際、遠慮したり謙虚になる必要はないのですが、謙遜を美徳とし、転職文化があまりない日本人の宿命というか(笑)、どうしても発想力が至らない場合があります。
自分がやったこと、から出発するよりも、相手が欲しがっている人物像(職務記述書、TOR、等の募集要項を参照したり、よく欲しがられるコンピテンシーを想定したりする)から出発した方が、書きやすい場合が多々あると思います。
自分の実績から書き始めるのではなく、例えば「リーダーシップ」の要素を入れたい、となったら、どの実績とリーダーシップの要素を絡ませるのか、といった方向で考えると、「あ、自分のあの時の経験ってリーダーシップって言えなくも無いな、ってか十分言えるなぁ」みたいなことが起きます。あるいは、「プロジェクトマネジメント」なんかも同じようなことが言えます。
相手の「言語」を使うことを心がける
上記の「募集要項に合った文章」は、言い換えれば、「相手の言語を使った文章」となります。例えば、私の前職の職種は法人営業ですが、相手(=私の場合は主に国際機関)に営業=salesと書いてもフィットしないので、Needs assessment(ニーズを汲み取る)みたいに変えてみました。また、顧客志向=Client-orientedというのも相手の言語でしっくりこないようだったので、Customer-orientedやBeneficiary-orientedに変えてみました。
という例が、私のレジュメの中には他にもたくさんあります。そしてこの戦略は私だけでなく、国際機関で働きたい/働いている人はほぼ全員使っている方法なのではないかと思います。
要らない部分はバッサリ削除して、スペースをつくる
さて、色々工夫したり盛り込んだりしているうちに、分量が少し多くなってくると、「長すぎると嫌だなぁ」なんて思い始めると思います。これは2つの点で良いことです。
まず一つ目は、レジュメは「1分かけてちゃんと読まれる」というより「数秒〜せいぜい10秒程度でスキャンされる」ことが圧倒的に多いはずなので、無駄が多いとセールスポイントがボヤけて、せっかく注目してほしい話題を拾ってくれないリスクが高まります。だから、不要な部分は削ってコンパクトにした方が当然良いのです。
二つ目は、長すぎると嫌だ、という思いがあることで、新たなスペースの追加(足した方が良いコンテンツの追加や、あった方が良い余白の追加など)に消極的になってしまうことです。何回か修正した後は、少し時間を置いて、「そもそも、思いっきり削っても差し支えないところとかってあるかな」という観点でみてみると良い気がします。
そのスペースを使って、コンテンツを効果的に再構成
そして生まれたスペースを使って(あるいはスペースが生まれなかったとしても、真に必要なら少し長くなっても仕方ないので)、必要なコンテンツ追加やレイアウト変更を行うと良いと思います。
私の場合は、社会人の一番最初の頃の実績欄をドラスティックに削ったり、大学院進学時には効果的だと思って足したコンテンツを現時点ではもっと重要で記載すべきことが他にあると判断して全部削ったりして、スペースを作りました。
その分で、例えば下記のような変更をして、国際経験が豊かだとパッと見(スキャン)でわかるようにしました。
変更前(スペースを節約したい、という気持ちを優先してしまっていて、せっかくの国際経験=色々な土地での経験がわかりにくかった):
Education
- AAA学部、BBB大学、東京、日本
- CCC学士、何年何月に取得
- DDD学部EEE大学FFF町GGG国への1年間の交換留学経験あり
変更後(必要な分だけスペースを使用):
Education
- AAA学部、BBB大学、 東京、日本
- CCC学士、何年何月に取得
- DDD学部、EEE大学、 FFF町、GGG国
- 1年間の交換留学プログラム、何年何月から何年何月まで
下記、もうひとつ例を挙げます。
変更前(スペースを節約したい、という気持ちを優先してしまって、見辛くなっていた):
Language and Computer skills
- 英語:上級(TOEFL iBT 104) ⚫︎ 仏語:中上級(DELF B2) ⚫︎ 日本語:ネイティブ
- Microsoft Word/Excel/PowerPoint:上級 ⚫︎ Social Media:上級 ⚫︎ STATA:基礎レベル
変更後(必要な分だけスペースを使用):
Language skills
- 英語:上級(TOEFL iBT 104)
- 仏語:中上級(DELF B2)
- 日本語:ネイティブ
Computer skills
- Microsoft Word/Excel/PowerPoint:上級
- Social Media:上級
- STATA:基礎レベル
これからも改良&経験値を追加していきたいと思います。
See you soon:)